【腰痛の原因】ズキズキ痛むのはどうして?
腰痛になってしまった原因とは
1位
重たい荷物を持った時
41人
2位
長時間の座り仕事(デスクワーク・運転)
28人
3位
過度なスポーツ
15人
4位
中腰による作業
11人
5位
気を抜いたときのくしゃみや咳
5人
腰痛は、多くの場合生活の中で椎間板への負担が積み重なり発症します。
長時間のデスクワークや中腰での作業、重い荷物を持つなど、腰に負担のかかりやすい生活を送っている人ほど腰椎疾患を発症しやすいと言えます。
特に運転ドライバーや製造業、建設業、鉱業などの生産現場働く方は、事務職、販売職、対人サービス業などのホワイトカラーの就労者に比べ、約3倍腰痛になりやすいと言われています。
またスポーツ選手にも多いです。私も学生時代の陸上競技のウェートトレーニングで腰痛を発症してしまいました。 過度な練習や無理なフォームでのプレイは極力避け、正しいフォームで運動することを意識しましょう。 また、重たい荷物を持ち上げる場合は、背筋を伸ばし、脚の力で持ち上げることを意識していきましょう。
腰痛が発症した時の対処法
①腰部を冷湿布などで冷やして安静(痛くなって1~2日)
発症直後、すぐには動かさず安静が一番です。 安静の姿勢は、仰向けになって、両膝を立てて安静が腰に負担がありません。 腰部に炎症状態があるので熱をもっています。これ以上炎症を広げないため、早く炎症を抑えるために冷湿布などで冷やします。 もちろん氷を利用して冷やしてもいいですが、長時間氷で冷やす行為は内臓まで冷やしてったり、凍傷の危険性リスクが生じます。 腰部の氷でのアイシングは15分までにしておきましょう。
②ゆっくりストレッチや体操(痛くなって3日~7日)
炎症がなくなり、痛みが和らいできたらストレッチや体操で体のバランスを調整します。 ストレッチ体操の方法は、下の 【腰痛に効くストレッチ体操】で説明します。
③痛みがなくなったら、体幹トレーニングで腰痛予防
痛みがなくなったから終わりではありません。もう腰痛を繰り返さないためにも予防が必要です。 そのためには、体幹トレーニング(特に腹筋)の強化が必要です。 体幹を鍛えることにより、腰骨を支える力が高まります。椎間板の負担を軽減することができるのです。 また腰のバランスも安定し、強い衝撃にも耐えることができます。再発するリスクを減少させることができます。 ②ストレッチ体操と③体幹トレーニングを日常生活の中で取り入れることで、快適な腰を維持することができます。 では、私がおすすめする具体的な腰痛に効くストレッチ体操と体幹トレーニングをご紹介したいと思います。 当院の患者様におすすめして、7割の方が「楽になった」と実感したと喜んで頂いたストレッチ体操です。 ぜひ、お風呂あがりなどに取り入れてみてください。
7割の患者さんが実感!腰痛に効く3つのストレッチ体操
❶【腰部ひねり】ストレッチ体操
仰向けの姿勢から左手で右膝を持ち、左へ移動する。 この時、右腰の脊柱起立筋、腰方形筋などの筋肉が伸ばされる。 呼吸は止めずに、ゆっくりと息を吐く。痛みがなければ軽く反動をつけても良い。7秒ほど伸ばしたら反対側も同様に7秒伸ばす。
腰方形筋の解剖図を動画で簡単解説
腸肋筋の解剖図を動画で簡単解説
腰部ひねるストレッチ体操で、腰部の脊柱起立筋を伸ばすことができます。 左右の腰部筋肉の緊張のバランスを整えることができます。 また、腰椎の骨格のずれを解消することができることで、飛び出したゲル状の椎間板が元の位置へ戻りやすくなります。
❷【だるま】ストレッチ体操
腰方形筋の解剖図を動画で簡単解説
腰のバランスがズレていると、起き上がる方向が右に向いたり、左に向いて起き上がってしまいます。 繰り返し「だるま」のように起き上がっていると次第に元の正面の位置に起き上がれるようになります。 正面に起き上がることができれば、腰骨の歪みが改善されてきているということです。 また腰痛の特有の筋肉硬直により腰骨の間隔を狭まっています。 その腰骨の間隔を広げてくれるストレッチ体操でもあるため、椎間板のクッションの縮みも緩ませることができます。
❸【腰仙関節引き伸ばし】ストレッチ体操
多裂筋の解剖図を動画で簡単解説
腰方形筋の解剖図を動画で簡単解説
腰痛は、特に腰椎4番、腰椎5番(腰仙関節)が突出を起こしやすいのです。 私の診察でもおおよそ90%の人が腰椎4番、腰椎5番(腰仙関節)の腰痛だと思います。 その腰仙関節付近をダイレクトにストレッチを行うことができるストレッチ方法です。 ぺっちゃんこにつぶれた椎間板を無理なくストレッチすることができます。
腰痛を予防する体幹トレーニング
❹【腹直筋上部の小さな腹筋運動】
腹直筋の解剖図を動画で簡単解説
腹直筋上部の体幹トレーニングとなります。 通常の上半身全身を起こす腹筋は腰に大きな負荷を与えてしまい、余計に痛みがましたり、腰痛が悪化してしまう可能性もあります。 しかし、この肩甲骨が浮く程度の小さな腹筋だと、腰に負荷はなく腹直筋を鍛えることができます。 また腰骨の並びも整いやすく、腰痛全般におすすめの体幹トレーニングです。
腰痛のお悩みQ&A
30代 女性
だるま体操をしましたが、なかなか起き上がることができません。どうしてですか?腹筋に力がないのでしょうか?
北野 優旗
痛みがなく起き上がろうとして、起き上がれない場合は腹筋力の低下です。コツはゆっくり大きな反動で起き上がることです。それでもできない場合は、無理をせず膝を抱えて前後にゴロゴロするだけでも大丈夫です。起き上がる必要はありません。
40代 女性
腰が痛くて、体操がしたいけどできません。無理をしない方がいいですか?
北野 優旗
鋭いズキンとした痛みがある場合決して無理をしないでください。おそらくまだ炎症がある状態だと考えられます。体操ができる目安として発症後3~7日と記していますが、あくまで目安としてお考え下さい。人によって安静にしても2週間以上痛みがある場合があります。ですから、今は安静になさって下さい。
40代 女性
ストレッチは苦手ですが、腰痛は改善しますか?
北野 優旗
ゆっくりと毎日継続することで、体の柔軟性は高まります。これは身体の硬い人でも必ず柔らかくなります。柔軟性がつけば、腰の負担がへり結構も良くなります。痛みが再発するリスクは、かなり低くなります。日頃の姿勢や仕事環境も影響しますので、日常の基本的生活面も見直すと腰痛とうまく付き合えると思います。
【最後に】まとめ
私も学生時代の部活動で腰痛を発症してしまい、脚のしびれ、腰の痛みから歩くことも座ることもできない状況がありました。 今では腰痛と向き合い、対処法を実践することで大きな再発は防ぐことができています。スポーツも楽しめています。 手術をするのは最終手段だと考えています。 腰痛はセルフケアで十分改善し、改善することができます。 毎日ストレッチ体操で体のバランスと柔軟性を高め、予防として体幹を鍛えてあげることが大切です。 だからといって、急に始めると筋肉痛になって3日も続きません。自分のペースで結構です。 ゆっくりと息を吐き、リラックスしながら腰のケアをしてみてください。 腰に関するストレッチ体操はまだまだたくさんあります。またご紹介していきますね。 では、お大事に♪
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