【腰部の狭窄の原因】痺れや痛みがでて我慢できない。
腰部の狭窄の症状とは?
特徴的な症状は、しばらく歩くと足に痛みやしびれを生じ、少し休むとまた歩けるようになります。 腰部の狭窄では腰自体に痛みを感じる人は少なく、安静にしている時にはほとんど症状はありませんが、長時間歩いたりすると、太ももや膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらくなります。 しかし、少し腰かけたりするとしびれや痛みは軽減されます。 脊柱管は背骨、椎間板などに囲まれた脊髄の神経が通るトンネルです。 年をとると背骨が曲がったり、椎間板が膨らんだり、靱帯が厚くなって神経の通る脊柱管が狭くなり(狭窄)、それによって神経が圧迫され、血流が低下し腰部の狭窄が発症します。
【腰部の狭窄の対処方法】神経を温めて休ませる
慢性的に脚やお尻に痺れや痛みがある場合は温めた方がよい
神経圧迫を起こしていますので、神経の興奮レベルは高い状態にあります。 その神経の興奮度合いを抑制するためには、温めて血行を良くしていくことで痺れや痛みが軽減されます。 カイロを当てたり、湯船でゆっくり腰を温めるとよいでしょう。 しかし慢性的な腰部の狭窄である場合に有効で、急性の腰部の狭窄と診断を受け腰に熱を持っている場合には逆に冷湿布などで冷やして下さい。
腰部の狭窄を改善する体操について
腰を十分に温めると神経の興奮が落ち着き、ピリピリしびれが軽減します。 そして、腰部の狭窄は急性腰痛同様に体操で改善させることができます。 神経を圧迫しているので、ゆっくりと行い、腰椎を元の位置へ戻していく必要があります。 では、具体的に腰部の狭窄はに効くストレッチ体操をご紹介いたします。 痛みやしびれがひどくなった場合は、無理せずに行ってください。
腰部の狭窄を解消する4つのストレッチ体操
❶【膝の引き寄せストレッチ体操】
大腰筋の解剖図を動画で簡単解説
膝の引き寄せストレッチ体操では大腰筋という腰と骨盤のインナーマッスルにアプローチすることができます。 インナーマッスルを伸ばしたり、縮めたりすることで、腰の内部から血行を促進させることできます。 また片脚ずつ行うことで腰骨に大きな負荷をかけることがなく行えますので、狭窄が悪化することなく行えます。
❷【腰部ひねり】ストレッチ体操
仰向けの姿勢から左手で右膝を持ち、左へ移動します。 この時、右腰の脊柱起立筋、腰方形筋などの筋肉が伸ばされます。 呼吸は止めずに、ゆっくりと息を吐く。痛みがなければ軽く反動をつけても良い。7秒ほど伸ばしたら反対側も同様に7秒伸ばす。
腰方形筋の解剖図を動画で簡単解説
腰部ひねるストレッチ体操で、腰部の脊柱起立筋を伸ばすことができます。 左右の腰部筋肉の緊張のバランスを整えることができます。 また、腰椎の骨格のずれを解消することができることで、神経圧迫の原因の腰椎の並びが整います
❸【四つんばい足上げ体操】
腰方形筋の解剖図を動画で簡単解説
腰、臀部の筋肉の筋力アップの体操になります。 神経圧迫を起こす腰骨のずれを矯正させていくのに効果的です。しかし痛みがある場合やしびれが強くなる場合は、この体操は避けておきましょう。
❹【足上げ小さい腹筋体操】
腹直筋の解剖図を動画で簡単解説
脚を上げたフォームで行うことで、脊柱管の負担を軽減させながら腹筋運動が可能です。 小さな腹筋運動を繰り返し行うことで腰骨(特に腰椎4番、5番)に対して、腹圧を与え正常な位置へ筋肉で矯正していきます。 もちろん腹筋強化は腰痛全般に効果的です。 ちなみに私は、学生の頃に急性腰痛で腰を痛めていた時にこの腹筋を2000回行っていました。 みなさんに、そこまでは言いませんが、腰痛にはお勧めです。できる回数からはじめてみてください。
腰部の狭窄のお悩みQ&A
50代 女性
腰部の狭窄で気を付けることはありますか?
北野 優旗
一番してはいけないことは、無理に腰を反り返す行為は痛みを強くする可能性がありますのでやめましょう。 また、腰や骨盤に冷房を当てて冷えないようにしてください。冷たい飲み物でお腹の中から冷やすことも良くありません。極力暖かくし腰の血行をいい状態に保ってあげましょう。
30代 女性
もう1年くらい右足のしびれが改善しません。これから改善されるのでしょうか?不安です。
北野 優旗
十分改善される可能性はあります。ただし仕事や家事の忙しさからご自身の体のケアを怠っていると改善しません。少しの時間でもいいので、ストレッチや体操を取り入れることで痺れや痛みが改善方向へ向かっていくと思います。特に体の冷えには気を付けてください。腰を温める工夫として、あずきカイロがお勧めです。腰の深部まで温まり痛みが軽減する方もいらっしゃいます。「身体は資本」です。健康な体作りが豊かな生活にもつながると思います。
40代 男性
腰も痛いし、脚に痺れもあります。この症状は腰部の狭窄でしょうか?
北野 優旗
腰部の狭窄と急性腰痛の症状はよく似ています。まずは、医師の診断を受けることを強くおすすめしますが、一つの目安として、腰部の狭窄は脚にしびれは起こりますが、腰自体に痛みはあまりありません。 しかし、急性腰痛の場合は、腰に激痛と痺れの両方があります。ですから急性腰痛の疑いを考えられた方がよいかもしれません。
腰痛の改善!腰~脚の痺れ,痛みが解消するストレッチ体操方法4選のまとめ
「膝の引き寄せストレッチ」で、痛みやしびれが改善してきたら、「足上げ小さい腹筋」インナーマッスル(深層筋)を鍛えながら、背骨の並び(姿勢)を正すことができます。 痛みをかばって、前かがみの姿勢ばかり取っているとネコ背になり、腰痛が悪化するおそれがあります。 痛みが軽減してきたら、次に姿勢に気を付けるようにしていきましょう。 背骨の美しいS字カーブを作るには、骨盤がほんの少しだけ前傾した状態が理想です。 腰部の狭窄だけでなく急性腰痛などの他の腰痛の予防にもなります。 また、姿勢を改善するストレッチ体操についてもご紹介していきたいと思います。
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