もし、私たちの頭が風船みたいに軽かったら肩こりにを感じるでしょうか。そうは思いませんよね。
では、頭の位置が前後左右の真ん中にあり、胴体の真上に頭まっすぐのかかっていたらどうでしょうか。
実は、これも肩こりになりません。
肩こりは、肩や首にある筋肉が慢性的に緊張しているからなります。
慢性的にそれらの筋肉が働いているからなるのです。 そして、その多くの原因が頭の位置が前後左右の中心にないことです。
肩こりになりやすい人は、頭の位置が体の中心にないことが原因だった
前後左右の中心にないと、そのズレを支えるため筋肉が緊張してしまいます。 例えば、頭が前方になるとしたら、後頭部やその下にある肩の筋肉を緊張することになります。 そのあたりの筋肉が疲れて凝ってしまうのです。 ですから、頭の位置を正しいところに置き、肩や首の筋肉を働かせなければ肩こりになりません。
人間の頭の重さは約5kgも!?
人間の頭の重さは体重比で8%と言われています。 体重62Kgの人だと約5Kgになります。
- ボーリングのボールは11ポンド!
- お米は5kg!
- 500ml入りのペットボトル10本に相当します!
スマホ・パソコンを見ているとき、「猫背」になっていませんか?
では、どんな時に、頭の位置が胴体の中心からずれてしまうのでしょうか。 最大の原因は「悪い姿勢」です。 例えば、猫背の人は常に背中が丸まっているいますので、頭の位置がそこの真上にありません。 頭が前方にあるため、5kgもある重たい頭を支えるために首や肩の凝りになってしまうのです。 また、スマホやパソコンの操作をしている時も頭の位置が前後左右の中心にありません。 スマホやパソコンの操作をする時などは、スマホ・パソコンの画面を凝視することが多くなりますが、その時「どれどれ、どうなってるの?」と言う感じで顔突出してしまうからです。 また、キーボードを操作する時は、手が前方に行きます。 肩の後ろ側にある筋肉の緊張が続き、凝りとなってしまうのです。 肩関節も前に巻き込む形成を作ってしまい、猫背が定着してしまうのです。 座っている時間が長い人も肩こりになりやすいそうです。
肩こり解消には、まず猫背姿勢を改善し、肩周辺の筋肉群をほぐす必要がある
座っている時は、背中がまりも丸まり安くなります。 あぐらをかいている時は猫背になりますし、背もたれがある場合も、それによりかかり、まっすぐな姿勢でいられなくなります。 このような時は、肩や首の筋肉などが緊張してしまっているのです。 ではまず、あなたの姿勢をチェックしてみましょう。
鏡の前で頭の位置の歪みチェック
チェックして猫背姿勢だったけど、どうしたら肩こりなくなるの?
猫背姿勢からくる肩こりの原因は、ストレッチ体操をして肩や首の周辺にある筋肉群をほぐすことで楽になります。 もちろん、常に正しい姿勢でいることも大切ですが、正しい姿勢を維持することは大変です。 そこで「頭の位置」、「丸まった猫背」、「肩周辺の筋肉をほぐす」ストレッチ体操をご紹介します。
「ついつい猫背」姿勢が原因の肩こりを解消するストレッチ体操
❶ 頭の位置を整える首のストレッチ体操(❶と❷を交互に繰り返す)
頭板状筋の解剖図を動画で簡単解説
頭板状筋、頸板状筋、後頭下筋群など頚椎(首の骨)を支える筋肉の緊張を和らげます。首の筋群をほぐすことで頚椎のバランスを整え、頚髄神経の働きを活性化させ肩の筋肉の緊張までほぐすことができます。また首の血行も促進され手足もぽかぽかあったかくなり、手の冷え性の方にも効果的です。 また、頚椎は、脊椎、腰椎と繋がっていますので、背中全体への緊張(コリ)も解消することができ、姿勢を矯正する簡単なストレッチ体操の一つです。
❷ 頭の位置を整える首のストレッチ体操(❶と❷を交互に繰り返す)
胸鎖乳突筋の解剖図を動画で簡単解説
胸鎖乳突筋きょうさにゅうとつきんなどの筋肉を伸ばすことで、頚椎(首の骨)の前方への傾きを矯正することができます。顎が前に出ている人や、ストレートネック(スマホ首)の人に効果的なストレッチです。ただし、首に違和感を感じる人は無理に行わないようにしましょう。 ストレッチ体操❶と❷を交互に2セット繰り返すことで頚椎(首の骨)周辺の筋肉がほぐれ、頚椎のバランスも整います。
❸丸まった猫背姿勢を矯正するストレッチ体操
最長筋の解剖図を動画で簡単解説
背骨・肋骨・肩甲骨などの広い範囲に対して、ストレッチ効果が得られます。いつもの丸まった姿勢を一気にリセットすることができます。猫がよくこの姿勢をとって、背伸びをするのもよくわかります。私Qitanoも暇があればこのストレッチを取り入れて体のメンテナンスを良くしています。ですから肩こりは特に感じたことはありません。とても効果的なストレッチとなりますのでぜひ行ってみましょう。
❹肩周辺の筋肉をほぐすストレッチ体操
小円筋の解剖図を動画で簡単解説
大円筋の解剖図を動画で簡単解説
このストレッチは肩甲骨の可動域をつけるとても有効なストレッチです。小円筋・大円筋という肩甲骨のインナーマッスルをストレッチすることができます。肩の痛みで悩んでいる方にも効果的なストレッチです。 スポーツの場面で肩を故障した際や肩の疲労をとるのにも有効で、肩を回す運動競技で主な野球、バレーボール、ソフトボール、陸上のやり投げ、水泳の選手や学生にもおすすめしたいストレッチです。このストレッチ後は肩がグルグルとスムーズに回るようになります。
「猫背姿勢が原因の肩こり」のお悩みQ&A
40代 女性
おそらく日々のデスクワークが原因で長年の慢性肩こりです。慢性症状の肩こりでもこのストレッチで効果はありますか?
北野 優旗
慢性の肩こり症状の肩にピッタリなストレッチ体操です。デスクワークだと背中の緊張、肩の緊張が長時間続きます。この状態を放置しているとますます背中の凝りは固まり、猫背姿勢を形成してしまいます。肩こりは当然起こってしまうのです。今日ストレッチして、完全に猫背も肩こりもピタッと改善したというわけにはいきませんが、お風呂上りにでも毎日継続して頂くと徐々に効果を感じて頂けると思います。
50代 女性
肩こりからよく頭痛がします。これも改善しますか?
北野 優旗
首・肩周辺の筋肉をほぐし、血行を促進してあげることで頭への血流も良くなります。また頭痛時はリラックスすること大切です。ゆっくり呼吸を吐きながら気持ちを落ち着かせて行うと良いと思います。ただ、頭痛の場合は原因がさまざまです。肩をほぐしたからといってどんな頭痛にも効果的とは言えません。目の疲れからくる頭痛、自律神経の乱れからの頭痛、精神的不安からの頭痛、脳内の血管不調による頭痛など様々です。頭痛が頻繁にあったり、長時間続く場合は医師の相談を受けることも大切です。
40代 男性
左肩ばかり凝るけど、どうしてでしょう?
北野 優旗
「右利きの人は、左肩がよく凝る」という方が私の臨床上多い気がします。大概の人は、背中、首など体のバランスが崩れています。左肩が良く凝る人は、左肩が上がっているケースが多いです。頭の位置が前後だけでなく、左右にまでズレているので頭の重みが一方の肩ばかりにのしかかるのだと思います。体全体のバランスを整えることで改善されます。ストレッチで体の歪みをリセットするか、大きくバランスを崩している場合は、整体などを利用して体のバランスを整えることも有効だと思います。
【最後に】まとめ
ついついしてしまいがちな猫背姿勢を少しでも解消するストレッチ体操を紹介しました。 いかがだったでしょうか?肩周りの血行が良くなったと思いませんか? ストレッチや体操で肩こりは改善できます。しかし、日々の仕事の環境(デスクワークなど)肩が凝りやすい日常を送っているとどうしても、また肩こりを感じやすいです。 日々継続することで、首や肩の姿勢をただし、キレイなS字湾曲で猫背を解消できると思います。 毎日忙しい日々ですが、隙間時間を利用したり、デスクワークの1時間に1度でいいので行ってみてください。※デスクワークでしたら、ストレッチ体操❶と❷を交互に2セット繰り返すだけでも良いと思います。 肩こりを解消し、さらに美しい姿勢で胸を張っていきましょう。 しかし、肩こりは、猫背姿勢や筋肉の凝りだけが原因ではないのです。 内臓からの疲労が原因で肩こりを起こしてしまいます。 そのメカニズムと解消ストレッチ体操をまたの機会でご紹介いたします。
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